役割よる酵素の種類・分類

あらゆる生物の中に酵素は存在しています。


見る・聞く・話す・歩くなどの行動や、食べ物の消化、体温維持、筋肉や皮膚・髪の毛を作るなど、生きていくための全ての生命活動において酵素が存在していて、生命活動のための酵素の数は、数千種類から数万種類といわれています。


そこで今回は「役割による酵素の種類・分類」についてお話ししたいと思います。

酵素はその役割によって「潜在酵素」と「外部酵素」に分けられる

酵素は大きく分類すると、体内で作られる「潜在酵素(体内酵素)」と、体外から取り入れることができる「外部酵素」とに分けられます。


潜在酵素はその働きによって、生命の活動に関わる「代謝酵素」と、食べ物を分解する「消化酵素」に分けられます。


外部酵素には、栄養素を吸収できるように食物を消化・分解する「食物酵素」と、人の酵素では分解できない酵素を作る「腸内細菌酵素」に分けられます。


※腸内細菌酵素は、最近の研究で人間にとって重要な役割を果たしているということが明らかになり、食物酵素とともに「外部酵素」として分類されるようになっているようです。



■酵素の分類

潜在酵素 代謝酵素 生命活動に必要かつ重要な役割を果たす
消化酵素 食物の消化・分解をする
外部酵素 食物酵素 食物が持つ酵素で、自身を自己消化する
腸内細菌酵素 腸内細菌が持つ酵素で、消化活動を補助する

酵素の働きは1種類につき1つだけ

酵素は、1つの酵素がいろいろな働きをするのではなく、1つのことしかしません。
総合職ではなく専門職なのです。


例えば、唾液に含まれる消化酵素「アミラーゼ」は、炭水化物を消化・分解するということしかしません。たんぱく質や脂質の消化・分解はしません。


■代表的な消化酵素
アミラーゼ :炭水化物を消化する酵素
リパーゼ  :脂質を消化する酵素
プロテアーゼ:たんぱく質を消化する酵素


ちなみに、初めて発見した酵素は、ジアスターゼ、現在のアミラーゼでした。


フランスの化学者アンセルム・ペイアンが、麦芽をすりつぶした液をデンプンに入れると、デンプンがグルコースに分解することを発見しました。


この分解物質を、ギリシャ語で切り離すという意味を持つ「ジアスターゼ」と名付けました。


また、ドイツのルーベン大学のシュワン教授は、豚の胃液の実験から、胃液の中に肉を溶かす物質を見つけました。


タンパク質を分解する酵素で、ギリシャ語で消化という意味を持つ言葉にちなんで「ペプシン」と名付けました。


その後も研究により、様々な酵素が次々と発見されるようになりました。

役割による酵素の種類・分類のまとめ

最近の酵素の研究では、腸内細菌が作り出す酵素は、健康や美容・ダイエットに大きく関わっているということが明らかになってきました。


腸内には1000兆個もの細菌が住んでいます。
それらの作り出す酵素は、人間が作る酵素の150倍にもなるそうです。


人間の消化酵素では分解できない野菜や海藻類に含まれる成分を消化したり、有害物質を分解・解毒したりすることができるようです。


ヨーグルト、チーズ、キムチ、納豆、味噌などの発酵食品は、腸内細菌を増やしてくれます。


発酵食品を外部酵素として積極的に取り入れて、体内の酵素を増やしていきましょう。